前回カルマキッチンでギフトの精神の作り出すコミュニティーを実感。今度はギフトエコロジーの理念をより深く理解するために、カルマキッチンでボランティアとして奉仕する側の経験をしてきた。
カルマキッチンでのボランティアは当日の10時から16時。レストランの開く一時間前に一緒に活動するメンバーが初めて顔を合わせ。全員が集まったら、輪になって座り、まずは簡単に名前と今回参加したいと思った理由、または最近経験した親切な行為(Act of Kindness)を共有してチェックイン。ボランティアに参加した人たちは日曜日に宿題以外のことをしたいと参加した大学生、友達からサービススペースの話を聞いて参加してみたかったという人、たまたま普段は普通にレストランとして経営されているTASTE OF HIMARAYAレストランに来てカルマキッチンのことを知ってきた人、サービススペースのメンバーなど年齢、バックグラウンドも様々。自己紹介の後は、簡単にどのようにカルマキッチンが運営されていて、どのような哲学を大事にしているかを学びました。初めて来たお客さんに聞かれた場合は、「この食事は以前ここで食事をした人によって既に支払いが済んでいるので、これはその人たちからのギフトです。そして本日受け取ったお金は翌月のカルマキッチンの運営に贈られます」と説明。カルマキッチンで目指すのは食事を商品ではなく贈り物として与え受け取ることで、取引から信頼へ、不足から豊かさへ、孤立から共同体へと意識を変化させていくこと 。その日のボランティアとして関わる全員もカルマキッチンを通じて来場者に小さな親切をしてみることを勧められた。そしてその場でマトレと呼ばれるカルマキッチンのベテランでメインホスト役をする方からその日の役割分担を言い渡された。私は他の2人と共にウェイターをすることに。学生時代以来ほぼ10年ぶりのレストランでのウェイター!ちょっと緊張。
いざカルマキッチンがスタートしたらあっという間に4時間が過ぎた。その日は12時からカルマキッチンの運営母体にもなっているサービススペースのコミュニティーの人たちの集まりがあり、来場者は全部で90名以上だったそう。忙しかった中でもすごく印象的だったのが、全くストレスがたまらず、とにかく楽しかったこと。初めてあったばかりの3人がウェイターとしてお互いを助け合いすごく息のあった形で動けたり、初めての仕事でバタバタと動いていても、みんながとても笑顔だったり、注文を聞くのをすっかり忘れられたお客さんも、「いそいでいるわけじゃないから、いいよ」と寛容な対応をしてくれたり、一見以前レストランで働いていた時と同じような状況だけど、それがギフトの気持ちを前提にして起こっていると、そこに生まれる雰囲気が全く違う。そしてレストランでウェイターとして働くという行為でもそれが「チップをもらうため」のサービスでもなく、「給料をもらうため」の仕事でもなく、「見返りを求めずただ奉仕する」という行為であることによって自分の中に感じた充実感や周りの人との連帯感が全く違う経験を生み出していた。
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http://www.deliciousjourneyforlife.com/ja/2015/04/21/what-its-like-to-practice-gift/